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鴨、京都へ行く。名脇役の誕生を待ち焦がれる

自動車の購入基準のひとつが低燃費と持てはやされる今、テレビ番組の視聴基準は視聴率?何故か低視聴率番組に市民権がないのです。「ガリレオ」は優れ「鴨、京都へ行く。」は劣っているの? 空き缶の花

鴨、京都へ行く。久しぶりの旅館系ドラマの視聴率

鴨、京都へ行く。の舞台は、オール京都ロケを感じさせない京都で女将の成長物語です。おもてなしの正体に鋭く斬りこむかに見えたのですが、1クールで表現するには少し厳しそう。何故だかビートルズのレット・イット・ビー(Let It Be)が流れるという、わかる人にはわかる昭和テイストを散りばめる手法はやはりトレンドのようだ。 「僕は旅館のドラマには興味がない。」 湯川先生ならそう言うのでしょうか。最新の視聴率で6.8%(関東地区)と落ち込んだようですが、物事には原因がありブラジルワールドカップ行きを決めた日本代表の試合があったからに他なりません。試合終了後にドラマが始まるような仕組みも、ワールドカップ行き決定の余韻には全く歯がたちません。 平均して10%程度の視聴率と苦戦中なんですね。それでも、椎名林檎が歌う「いろはにほへと」の主題歌は、iTunesトップソングランキング入りするなど、ドラマの視聴率とヒットソングの法則は事実上なくなったと言えるでしょう。ドラマと主題歌は、それぞれの道を歩き始めているのです。

危惧するのは名脇役の存在。脇役が滅亡するまであと・・・

主役だけではドラマは完成しない。しかし、主役が主役であり脇役である現実は、名脇役の育成を拒んでいる気がするのです。鴨、京都へ行く。で言えば峰岸 鼓太郎(みねぎし こたろう)役の笹野 高史さん。椎名桔平さんやかたせ梨乃さんは、主役であり脇役も出来る役者さんですから少し違いますね。 昭和回帰作戦で大成功のあまちゃんでは蟹江敬三さん。Gメン'75の望月源治役が余りに印象深く覚えています。ドラマがグンと面白くなるには、脇役の存在があります。テレビドラマで活躍する脇役と限定すれば、主役しかいない今のドラマの構造では脇役が滅亡する。そんなふうに思っています。

奇しくも脇役が活躍するドラマはヒットしない矛盾

「鴨、京都へ行く。」や前クールの江口洋介主演の「Dinner」は、視聴率的には大失敗。でも、面白いと思うの。全くの個人的嗜好の範囲ですからね。でも、ガリレオが20%を超える視聴率なのは、主役の福山雅治さんと主役を演じることもある脇役との対決なんですね。つまり、 ガリレオは圧倒的な主役と平凡な主役の対決。 圧倒的な主役をドラマに起用できるかどうか。これが、ドラマがヒットする大きなポイントになっています。圧倒的な主役なんて数えるほどですから。そして脇役はいてもいなくてもいい。そんなドラマ俳優の育て方になっているのです。そして、それに慣れた視聴者は、名脇役なんて気にも留めないのです。 パーソナルな時代にパーソナルなドラマ。まぁ、時代ですね。 鴨、京都へ行く。-老舗旅館の女将日記-