ひとりの道標

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クレーマー、クレーマー 小さな正義が牙を剥く

 世はまさに大クレーム時代。そりゃね、クレームのひとつやふたつ経験はありますが、サービス、商品、人など、気に入らなければ直ちにクレーム。最近ではテレビ番組「明日ママがいない」がスポンサーへのクレームで話題ですが、CMが流れないという珍しい放送が実現するそうです。

小さな正義が牙を剥く世の中

 

平凡って知っていますか?家と会社の往復は嫌に代表されるそれは、日常で繰り返されるいつもの生活です。それすらも難しい世の中になっているのですから、平凡が嫌なんて余り聞かなくなったのかも知れません。

小さな正義と平凡。

人それぞれ正義があります。正義とは出来事、物事に対して許されない、我慢出来ない、腹が立つなど、個人の善悪のリミットです。

  • 交通ルールに敏感な人。
  • サービスに敏感な人。
  • 騒音に敏感な人。
  • 匂いに敏感な人。
  • 年齢差に敏感な人。

小さな正義を挙げると切りがありません。そして小さな正義は誰にでもあり、その牙を剥くかどうかは個性といえるのでしょう。

ただ、他人からその小さな正義を想像するのは難しく、揉め事や事件になるケースもあります。一昔前までそれが少なかったのは、配慮とか遠慮とか、日本人の性質によってその均衡を保っていたように思えます。

 余裕と不満

おもてなしって実は双方向のサービスなのですよね。精一杯のおもてなしをしても、もてなされる人がそれに気づかなければ、おもてなしは成立しません。心配りを見出す能力がなければ、おもてなしを感じる事はできません。

性善説ならぬ、性慮説といえるおもてなし。現在のおもてなしは一方通行になっているのではと感じますが、クレームとの関連性をみることが出来るのです。

配慮のない国、日本

最近子供を見ていると感じるんですね。歩道いっぱいに広がって、誰かが来ても避ける素振りもない。僕らも横に広がって友人と帰宅した思い出はありますが、必ず道を譲る行為はありました。

いや、子供だけじゃない、おじさんもおばさんもおじいさんもおばあさんも、仲間が最優先なんです。邪魔という概念そのものがなく、迷惑と感じる人がいるということに気付きません。

邪魔になるということを学ぶ機会の減少。つまり、知り合い以外とコミュニケーションを取ることが皆無だという証拠であり、その必要性に乏しい世の中になっているのでしょう。

ただ、その迷惑を我慢する人がいるということを忘れてはならないのです。

小さな正義と我慢の限界

それでも人は自らに振りかかる迷惑には敏感です。頭にきてクレームになることも多いのです。様々なことに余裕のない生活を送ると、自然に我慢の限界点は低くなってしまいます。

もっとも厄介なのが、小さな正義は誰にでもあり、どんなことでも小さな正義にできるということです。DEATH NOTEデスノート)では、主人公の夜神月の犯罪者を許さない正義感が、小さな正義といえるでしょう。

どんなことも許さない、法律で裁けないなら俺が裁く。それがエスカレートする様と大クレーム時代が、どうにも重なってしまいます。

息苦しい世の中にするのは、楽しんだ人

自転車が社会問題になっています。ピストや人身事故など、自転車を法規を守らず思いっきり楽しんだ人がいたために、法で縛られる事態も起こっています。大都市で多いこの問題、法で縛られれば田舎モンはいい迷惑です。

30年位前からでしょうか。色々な産業でマニュアル化が始まり、個性は必要とされなくなりました。食品偽装など問題がありますが、マニュアル化が中途半端である反省はありません。

それに対するクレームも多いと思うんですね。マニュアル通りに最低サービスしろよ、と。小さな正義は個人のものですから、本当に怖いのだと認識しなければなりません。

 

 

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