北の国からシリーズが、BSフジで激しく再放送されています。今年1月再放送された連続ドラマ「
北の国から」ですが、5月15日から再びということで少々過剰再放送気味!?こここはひとつ何故、南の国からの需要がないのか?でを検証し、
北の国からの魅力を引き出してみる。
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南の国から’13[/caption]
北の国からじゃなきゃいけない理由
北の国からは、連続ドラマ編や多くの
スペシャルドラマが作られました。お父さん、お母さんは男であり女である生々しさ、主人公とともに大きくなるリアルな時の流れの感覚は、まるで知り合いの家族を観ているかのような錯覚。
日本ではリーダー待望論がここ数年のトレンドでした。
オピニオンリーダーと言われる人の登場、テレビメディアでの討論番組の増加、政治の体たらくなど、リーダー不在の症状は失われた20年の象徴。しかし、
北の国からは世の中リーダーだけでは構成されない事実を、惜しみもなく教えていくれるドラマなのです。
南の国から’13
北の国からは北海道
富良野が舞台。まさに北の国ですよね。それでは、南の国とは何処だろう?と探るには、
北の国からの舞台の特徴を考えなければなりませんが、大きく3つの特徴があると思われます。
1.北というイメージ(冬)から寒さを連想させる場所であること。
2.
大自然(冬)の厳しい現実を提供できる場所。
3.四季を視覚で確認できる場所。
北の国であることを印象づけるために、夏が短いこともそのひとつの効果です。南の国でその条件の場所を検討すると、
1.南から暑いイメージ。冷静に考えれば日本全国何処でも暑くなる。
富良野の冬に対抗できる◯◯の夏はないが、敢えていうなら沖縄。
2.南のイメージ(夏)で厳しい現実とは、大雨、台風、少雨。これも沖縄から西日本はシビアであるが、必然的な要素ではない。
3.四季を確実に感じることができるのは九州以北。例えば九州なら冬の視覚的効果が得にくい。つまり、絵にならない。
4.九州でも寒い時期は意外と長く、短い冬はあり得ない。
こう考えると、南の国からはどうやら実現しない勢いなのです。特に重要なのが、四季の移り変わりを確実に捉えることができるか?なのですが、これが難しいのが南の国からの現実。そして南の国からでは
北の国からと同等の
大自然が、多くは海とイメージしてしまう貧弱さ。
暑さって日本では特別なことではないんですね。都会的な作られた暑さはもありますが、とにかく日本はどこも暑いんです。そして夏をイメージする風景のひとつが海とするならば、その多くは開発の手に落ち海岸線はコン
クリートばかり。マリンブルーの海って本当に限られています。
北の国からは最高の冬のロケーション
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れんげ畑[/caption]
結局のところ、
富良野の冬に対抗できる夏の姿は見当たらない。とても暑いというイメージは日本どこでも可能ですが、とても寒いというイメージは限られるんですね。そういう意味では非常に恵まれたロケ地であると思うのですが、例えば
ドクターコトーのあの島をみて、夏の厳しさを感じるのかといえば難しいのです。
そう、つまりとても寒いというだけでズルイのです。
さて連続ドラマ『
北の国から』が5月15日から再放送されますが、男であり女であるお父さん、お母さんを感じる事が出来ます。一般的には考えることが少ない事ですが、結婚しようが離婚しようが生涯ひとりだろうが、それぞれドラマがあります。テレビ番組だからというワケでもなく、不思議な縁を感じることができたらいですね。
BSフジ:連続ドラマ『北の国から』
田中邦衛 フジテレビ映像企画部 2002-03-06